先週書いたブログで、自分なりに楽しんでいる麹の活用について触れ、我が家の塩麹と醤油麹の割合い・つくりかたを書いた。

この中で「塩麹を仕込む時に刻んだ何かを一緒に入れると、フレーバリングされる」というくだりに「どうやってつくるの?」と質問してくださった方が複数名いた。もちろん喜んでお答えするのだが、まず何よりも、文末の方まで読んでくださったことがありがたい…!嬉。

ちょうど、初めて行ってみた自然食やさんに早くも新玉ねぎを見つけたし、またさらに翌日は、新潟・佐渡に移住して農家になった母から自家製のしいたけがたくさん送られてきたので、先のブログでも書いた好きな「素材」としたまねぎ塩麹と、しいたけ塩麹を仕込むことにした。

そもそもフレーバーって

便宜上、”フレーバリング塩麹”などと言ってるが、これは完全なる自家製ワードで、実物はあくまでも塩麹の一種といえる。あえていうなら「発酵した米麹の甘みと塩分が絶妙にいい仕事をしてくれる最高の調味料・塩麹」に、「他の素材のなにか」の風味がミックスされたもの、だ。

つくり方は大きく2つの方法があって、まず最も簡単なのは、ふつうの塩麹を先につくっておいてから素材を混ぜる方法(ふき味噌の要領ですな)これぞまさにフレーバリングといえる塩麹。

ちょうどわたしも先日、いただきものの美味しいオーガニックレモンがあったので、スライスして塩麹に混ぜ込んだ↓
お魚を漬けて焼いたり、豆腐や豆のサラダにすると心なしかシチリア風を味わえる「レモン塩麹」。

レモン1個と、塩麹はだいたい100gを混ぜて詰めるだけ。

そしてもうひとつのつくり方が、そもそも塩麹を仕込むときに素材も入れちゃって麹と塩と一緒に発酵させる方法だ。一緒に発酵期間を過ごすことで、素材同士の一体感が味の複雑性を増し、かなりおいしいものになる。もちろん塩味なんだけど、でも麹と塩と素材が一緒にいい仕事をして絶妙な風味を内包した塩味。フレーバリングというより、もはやコラボレーションって感じだろう。

どんな素材を使うかは好みだが、今回のような「しいたけ」等きのこ類、「玉ねぎ」等の香味野菜系は、良いダシを醸し出すので完成した後の使い勝手もとても便利だ。初めてつくるフレーバリング塩麹ならチャレンジしやすい素材だと思う。

しいたけ/ 玉ねぎ塩麹のレシオ(割合)

(左)しいたけ塩麹、(右)玉ねぎ塩麹

前のブログに書いた 麹: 塩: 水 =1: 0.35: 1〜1.1のレシオ(割合)はだいたい同じで、麹が 100gなら塩が35g、水は100mlプラスα。麹と塩のバランスは保存のためにそのままにし、水分量だけは素材から出る水分も含めるため最後に調整する。これらに加える素材の量は、麹100gなら大体200〜300gが目安。

麹を冷凍保存していた場合は必ず自然解凍してから使おう。奥の茶色の塊が佐渡産(巨大)しいたけ、合計300g。玉ねぎも大きさによって1〜2個(正味300g)を使う。

▶︎手順
1. 塩と麹をボウルの中でよく混ぜる。両手で包んでもみ合わせるように、麹がしっとりしてくるまで。
2. しいたけ、または、玉ねぎをそれぞれ刻む。細かいほうが分解はされやすいのでフープロでもいい(わたしは「食べてる時にときどき大きいサイズが混ざってるのを発見すること」が好きな人なので、一部だけは包丁で荒めに刻み、あとはフープロで細かくしている)
3. 塩切りした1. の麹に、2. のしいたけ/玉ねぎをそれぞれ入れてよく混ぜる。4. 混ぜてる間に素材から出る水分も一緒に保存容器に入れてから、ヒタヒタまで水を足して混ぜ、蓋をする。
5. 翌日(吸水により)水位が下がっていたら少し水を足して混ぜる。 毎日1〜2回かき混ぜて、一週間くらいでいい感じに仕上がる。

ね、だいたい手順もふつうの塩麹のつくりかたに、加わえる素材ができただけ。

手前の大きいのがしいたけ塩麹、右が玉ねぎ塩麹 、上から見た図。ちなみに(上)塩麹とレモンを混ぜたレモン塩麹で、(左)はローハニーに漬けたはちみつレモン。
今回はいただきもののチベット産ピンクソルトを使用。甘い風味がおいしいお塩で、麹もほんのりピンク色になった。

完成後の使い方は塩麹と同じで、塩分の代わりに使える万能調味料だと思っている。

しいたけも玉ねぎも、良いダシを含んだ塩麹になるため、お椀に直接スプーン一杯の しいたけ/ たまねぎ塩麹を入れてお湯を注げば、もうお吸い物ができちゃう。ごはんの準備に疲れたときや、買ってきたお惣菜やお弁当で過ごす食事も、この一杯があるだけで心はだいぶホッとするし、「自分ちゃんとしてる感」を損なわずにも済む。

何より本当、ダシが効くというのはとても料理をおいしくするもので、
・溶き卵に混ぜて焼いた卵焼き、
・お米と刻んだ野菜に入れて炊き込みご飯、
・ツナ缶や鯖缶と合えたらお惣菜、
・トマト缶と合わせてパスタソース、
・ご飯とお湯と合わせて煮れば雑炊や鍋のスープ
と普段の暮らしで助けてくれる場面は本当に多い。

年度末が近く、確定申告が始まり、さらにはウィルスが広まりつつある中、誰かのストレスが少しでも和らぎますように。
 

投稿者プロフィール

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柳澤円
柳澤 円(やなぎさわまどか)▷ライター/ 編集/ 翻訳マネジメント。主な執筆分野は食・農・環境・暮らし▷10代後半から留学を含む海外滞在を繰り返し23歳で帰国。英会話スクールの運営に携わったのち都内のコンサル企業に転職。ナショナルクライアントを担当する充実の日々も2011年3月東日本大震災で価値観を一変。自然に近い暮らしへと段階的にシフトする。現在は夫・史樹と共に、横浜から神奈川県内の中山間部へ移り、取材執筆、編集、マネジメント業の傍ら、自家菜園を中心とした自然食とハンドメイドに勤しむ日々。