人との出会いとご縁とはかくも不思議なものだ。 
 
5年ほど前、facebook(以下FB)で話題になっていた映画「不思議なクニの憲法 」や、世界的彫刻家イサム・ノグチ氏のお母さんを描いた「レオニー」など5本の映画を撮られている松井久子監督とお友達になった。
著名文化人と知りながら、実家のある横浜にお住まいだったので、地元での忘年会にダメ元でお招きしたところ、突然来てくださり、そこから仲良くさせていただいていた。
 
そんな監督は2022年、思想史家の巨人 子安宣邦 先生と再婚されたと突然FBに投稿され驚いた。このニュースは多数のメディアでも話題となり、東京新聞にも取材記事が掲載されたが、このタイトルだけでインパクト十分なニュースだというのがお分かりいただけると思う。

思想史家の子安宣邦さん 映画監督の松井久子さん 89歳と76歳で再婚 晩年の「生き直し」とは(東京新聞2024年1月11日) 
 
そこで「先生の話を聴きたいです」とこれまたダメ元でお願いしたところ、なんと先日新年会と称してご自宅にご招待してくださった。そこで サステナブル・ビジネスマガジン オルタナ/alterna 創業者の新樂智夫さんと、元東京新聞のスーさんこと鈴木賀津彦さん、妻と4人でお邪魔した。

監督の手料理とお鍋を囲みながら、あっという間に時間が過ぎていく。
とはいえ、監督と先生への質問ばかりで、ほとんど私たちが話していたというのが事実なのだが(笑)

先生が20年続けてこられ、昨年終了した市民講座のテーマは「天皇制」。
なぜ日本人がここまで天皇を崇拝するのか、また天皇の存在とは?などという壮大かつ深淵な問いについて答えてもらうには、あまりにも自分が不勉強で一晩くらいでは時間が到底足りない。
また「熟年離婚」などという言葉もある日本において、互いを尊敬、信頼しあう人生の先輩であるお二人に学ぶべきことは多い。

いろいろな問題もあるとはいえ、ひと昔ならまず出会えないこうしたご縁を数多く結びつけてくれたSNSの価値を認めざるを得ない。
監督、先生、ありがとうございました。またお邪魔させていただくことを楽しみにしています。

投稿者プロフィール

柳澤史樹
株式会社 Two Doors 代表社員。
一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー。
企業研修プログラム「マインドフルカフェ」メンバー。
ライター・編集・プランナーとしても活動中。