私が2016年に引っ越してきた相模原市緑区三ヶ木(みかげ)は、古くからの街道がT字に交差するエリアです。

リニアモーターカーの神奈川駅に指定され、タワマンが林立するなど、一気に変わり始めたJR・京王線の橋本駅からクルマで約30分。
相模川を渡り元津久井郡だったエリアに入ることで、一気に時間が止まり、のどかな街道へと変わるのです。

相模川の上流にある津久井湖(城山ダム)。ここから先が津久井エリア。


今も神社の神輿渡御や子どものお囃子組をはじめ、古いしきたりなどがまだ少し残っていて、コモディティ化の侵略はそれほど見られず、そこがこのゆったりした空気を生んでいるのでしょう。

夏祭りのお囃子は子どもや若者が引き継いでいる。
神輿渡行は道路を停めて練り歩く本格的なもの

この津久井から神奈川県西端の藤野エリアまで、奇跡的に残された「陸の孤島」であり、三ヶ木はそのなかでも街道の交差点として、スーパーや電気屋、郵便局、食堂などが散在する「街機能の最終地点」的な場所です。

そこに昨年私の友人がアメリカの郷土料理であるケイジャン料理店K&M American cajun foodを出し、よく通っていたんですが、その友人がテレビ神奈川(TVK)の長寿番組「あっぱれKANAGAWA大行進」の取材を受け「ご近所の面白い人」と私を紹介してくれたのです。

情報番組で自分史とかどうやって撮るんだろう?と話だけでもとディレクターさんと会ったら、自分史にとても興味を持ってくださり、もう一件、こちらも私が常連のレストラン「まあさの家」でレポーターさんに自分史講座をやってもらうことになりました。

当日はほかに古くからの畳屋さん、シフォンケーキのメナジエーる さん、キャンプ用品屋さんCAMP&CRAFTさんをレポーターでお笑いタレントのアキラさん(アキラ100%)とTVKアナウンサーの照井七瀬さんが巡ったのち、ロケ弁を頼んだ「まあさの家」で私と会って講座にチャレンジという演出。

ほぼなんの取り決めもなく、ほぼぶっつけ本番での撮影でしたが、なんとか無事に終了。その様子は2/10に放送、その後アーカイブとして以下に保存されることとなりました。

60分番組で上に紹介したお店が楽しく紹介されています。私は37分くらいからシレッと登場しますので、よかったら観てくださいね。

あっぱれ!KANAGAWA大行進 2024年2月10日放送 相模原市

それにしても他のお店の紹介ではレポーターさんが中心のトークなのに、私のパートだけは私がベラベラ喋りすぎてる感がありました。私はTV撮影というよりは、普段やっている講義そのままを一部再現しただけなんですが(汗)

しかしさすがはテレビ。放送後に「観ました!」と初めて話しかけてくれたご近所さんが複数いましたし、Facebookやインスタグラムで何件かのお問い合わせをいただくことができました。
 
また近年ご家族を亡くされたご近所さんが「出てたね!」と笑顔で話しかけてくれたこと、この放送でたまたまお店にいたおじいちゃんが、わざわざ小冊子を作ってくれたのが本当に嬉しかった。「少しは地元に貢献できたんだね」と妻と喜び合いました。

撮影時にお店にいたおじいさんが作ってくれた手づくり小冊子

よくよく考えたら、ローカル局とはいえ、23年も続いているTVの人気番組で9分もの尺のほとんどを、ライフワークである自分史について話させてもらえるって凄いことだなと。
改めて紹介してくれた友人、番組のみなさんに感謝しています。

最後に一言だけ付け加えさせてもらうと、この体験も「自分史」の1ページなんですよね。
日々起きる出来事を、なにが起きるか分からないけど、自分史として楽しんでやろう!という感覚で生きていると、なぜか自然とそうした展開になっていくのが不思議です。

その視点を持ってもらえたら人生楽しくなる人が増えるはずと信じ、これからも自分史の価値をお伝えすることに注力していこうと思います。

投稿者プロフィール

柳澤史樹
株式会社 Two Doors 代表社員。
一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー。
企業研修プログラム「マインドフルカフェ」メンバー。
ライター・編集・プランナーとしても活動中。