今年もなんとか味噌が仕込めました。

思わず「なんとか」なんて言ってしまうほど慌ただしい暮らしを反省しつつ、それでも今年も例年通り、家族のような親友たちと味噌を仕込めたことに感謝と安心の思いです。

みんなわざわざウチまで来てくれてありがたい。福ちゃん(手前)もありがとう。
釣りの翌日に豆潰し。海も山も味わえるの最高だね
途中でお庭会議。それぞれの忙しさもリスペクトです

味噌づくりは前日準備から始まります。
大豆は煮る前に芯まで水分を染み込ませておく方が良いためで、16〜18時間は浸水させるのです。

今年はみずほちゃんのお友達が育ててくれた津久井在来大豆。とってもきれいでおいしいお豆でした。津久井におかえりなさいの気持ちで洗う前日。

また、このタイミングで前年の味噌も開けてみました。甕から開けて、今年もこの常滑焼に仕込んでいきます。

焼酎を染み込ませたサラシの中蓋。カビもなくいい感じ。
白いのは1cmくらい敷いた酒粕。今回本当にカビがない。この山の湿気でよくがんばったね。
熟成もいいけど、この出来立てフレッシュの味噌もいいよね。

みんなが来る日当日。前夜からの大豆が良い感じに水を吸っているか確認したら、火入れ開始です。圧力鍋なら20分ほどですが、鍋でコトコトする場合は3〜4時間。親指と小指で力をこめなくても潰せるくらいまで柔らかくします。

甘みのあるおいしいお豆。お見事。

毎年、佐渡で親が育てるお米を麹にしてるため、ウチのメインは「米味噌」です。いつも米味噌を大体5〜8kg、その他に、麹の比率を増やした「甘味噌」が2kgくらいなど、自分たちで仕込むのは大体10〜12kgくらいでしょうか。味噌汁を愛する大人が2人で自宅勤務だと、やや足りないくらいの量ですが、ほかに各地の色んなお味噌も楽しみたいので、仕込み量は大体いつものこのくらいに落ち着きました。

今年は「みやもと糀」さんにお世話になって、麦味噌と豆味噌も仕込みました。

豆だけってすごいよね、と連呼しながら、みんなが揃う前に豆味噌仕込み。
一週間ほど塩水と馴染ませた豆麹を挽いて詰める。重石してここから2年間の熟成へ。
重石は容器が変わっても均等に広げられるようにガーデニング用の敷石を洗って袋に入れて使ってます。

あとは豆の種類を変えたり、麹の種類を変えたりしながら少しずつ色んな味噌を1kgとか少量ずつ作ったり。これはもうその年の気分や遊びみたいなもので、○○がたくさんあるから、とか、作ってみたかったから、みたいな現実的かつ直感的な理由で何を作るかを決めています。

去年は大豆をなにかに置き換えて仕込む代わり味噌にハマり、黒豆・金時豆・枝豆などの他、納豆・大根・里芋・玉ねぎという野菜味噌も。それぞれ面白い感じに仕上がりました。

まだコロナ禍が続く今年もまた、こうしてみんなで年中行事ができてよかった。

手前味噌って大変でむつかしそう、というイメージを持っている人にお会いすると、1kgくらいの少量なら簡単だよ、と伝えています。
もちろんお味噌は自分で作らなくても買うことができるし、誰かが作ったお味噌も本当に素晴らしい。ただ、自分で仕込んで自宅で1年掛けてできあがったお味噌というのは、じわじわと自分の心と体に少しずつ少しずつ染み込んで、自分を豊かにしてくれるものです。(こういうふわっとした言葉を残すことはあまり得意じゃないけど、でも)10年位続けてきて思うことは、自信とか自己肯定とか、もしかしたら、幸せとか余裕とか、そういうものも一緒に仕込んでるのかもしれない、ということ。

いくつになっても毎年こうして仕込みたいな、といつも思うのでした。みんな今年もありがとう。

投稿者プロフィール

柳澤円
柳澤 円(やなぎさわまどか)▷ライター/ 編集/ 翻訳マネジメント。主な執筆分野は食・農・環境・暮らし▷10代後半から留学を含む海外滞在を繰り返し23歳で帰国。英会話スクールの運営に携わったのち都内のコンサル企業に転職。ナショナルクライアントを担当する充実の日々も2011年3月東日本大震災で価値観を一変。自然に近い暮らしへと段階的にシフトする。現在は夫・史樹と共に、横浜から神奈川県内の中山間部へ移り、取材執筆、編集、マネジメント業の傍ら、自家菜園を中心とした自然食とハンドメイドに勤しむ日々。