「緊急事態宣言」なるものがついに発令された。
いつもながらの中身のカラッポさはさておき、リモートスタイルでの仕事をする人も増え、ライフスタイルが大きく変わるなか、家で過ごす時間が増えて幸せという人ばかりではなく、DVや、家庭内ストレスなどの深刻な問題も発生しているという。
いま私たちは「時間」というものに対する概念を見直すときにきているのだろう。
そんなことをツラツラと思いつつ映画を探していたら、2011年にアメリカで公開された近未来を舞台にしたSFスリラー映画「IN TIME」を発見した。
In Time (字幕版)
主演は「ソーシャル・ネットワーク」のジャスティン・ティンバーレイク、「マンマ・ミーア!」のアマンダ・サイフリッドという人気俳優ふたり。
しかしなによりこのストーリーの設定が、アンテナに引っかかった。
ネタバレなしなので安心して読んでほしい。
【あらすじ】
舞台は近未来。
人口爆発を避けるために人類は遺伝子操作をして、25歳以上は自ら時間を稼がないと生きられないようになる。
その世界では腕に刻まれた「時間=寿命」が通貨になり、バスに乗るにも金を借りるにも稼いだ残り時間を使わねばならない。
貧しい人間は時間を稼ぐために働き続けねばならず、また富裕層はどこまでも時間を蓄積し、永遠の命を手に入れるという格差のもと、ランクによって隔離された管理社会に生きている。
その貧しいスラムに住む一人の青年ウィル(ジャスティン)の人生は、あることをきっかけに、大きく変わり始めた…
とにもかくにもこの映画で斬新だったのは「時間=通貨」という発想だ。
それに加え、人類の果てなき欲望ともいわれる不老不死を手に入れた富裕層と、生きるために働き続けなければならない貧困層との格差や、すべてが管理・監視され、貧困層のギャングが時間を奪うために同じ貧困層を殺すというディストピア感。
現代社会に見え隠れするこうしたいくつものファクターが、チョイチョイ散りばめられていて、そのリアリティにぞっとしながらも目が離せなくなる。
さらに限られた時間がテーマなので、秒刻みでスリリングなシーンが多く、ドキドキさせられるのだ。
もう少しいえば、主演の二人は見ていて絵になるし、近未来という舞台における車などの小道具や美術などもツボを刺激する。
(ダッジチャレンジャーをいじったパトカーがまたカッコいい)
という私の評価に比べ、批評家サイトのロッテントマトでは39%と思いのほか低い本作。
しかし時間の価値の再認識を迫られている現在の世界に、とても重要な投げかけをしていると私は思った。
アメリカでの公開が2011年(日本は2012年)で、ちょっと早すぎたのかもしれない。
まあ、そんなことまで現代社会の問題を結びつける私の視点や、ストーリーの細かいツッコミ入れたらキリがないんだけど、そのへんはドキュメンタリーと違って、重すぎず楽しめる。
ともあれ。
こうしてこのブログを書いている私も、読んでくれているあなたも、刻一刻を生きながら、しかし確実に死に向かっているのは厳然たる事実だ。
これからも人類は永遠の寿命を望んでいくだろうけど、それを手に入れることはできないだろうし、できなくていいと思ってる。
なぜなら限られた時間だからこそ、人は命の価値、時間のありがたみを感じることができると思うから。
さて、最後に質問です。
「みんな、どう生きる?」
投稿者プロフィール
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株式会社 Two Doors 代表社員。
一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー。
企業研修プログラム「マインドフルカフェ」メンバー。
ライター・編集・プランナーとしても活動中。
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新樂 智夫
今の日本人の置かれた状況と酷似して居ます。今の現実も誰かがシナリオを描いているのか!?と勘繰りたくなってしまうくらいに!
柳澤史樹・ミッキーが、次世代のリーダー候補の有力な一人だと考えてます。すべての価値観・権威も、肩書きも・権利もオールリセットになりますから!
柳澤史樹
新樂さん、ありがとうございます!リーダーなんてガラじゃないんですけど、自分が嫌なことだけはハッキリさせたいなと思っています。
新樂 智夫
全編観ました!正に!よかった。
余談ですが、出て来る車ナイスですね❣️感謝です。
今の世をそのまま見せてるね!2011年作とは!?
映画との出会いも運命的に思える。
柳澤史樹
新樂さん、ありがとうございます!なかなかに鋭いところをテーマにした作品ですよね。