サイトでも書いているが、私はライフワークで「自分史」というものに取り組んでいる。
ライフワークというからには、そのことについて触れないわけはいかないので、少しずつ書いていこうかなと思う。

職業としてライターをしてきたなかで、いろいろな人の話を聞いてきた。
子どものころからNHKの「はたらくおじさん」という、いろいろな仕事をする人を紹介する番組が好きだったし、自分のミッション、世の中にいる意味を探せずに迷走していた時期が長かったから、人の生き方を参考にしたいという欲求が強かったのかもしれない。

そうして話を聞くと、たいがいの人がとてもおもしろい軌跡をたどっている。そしてそこから導かれたレアな趣味や大事にしていることなども。
それを聞くことで、私はその人にどんどん興味がわき、その人への好感度が高まってくる感覚を覚えた。

そしてそれを伝えると、多くの人が恥ずかしそうな、しかし誇らしげで嬉しそうないい笑顔を見せてくれる。それを見るのがとても好きだったのだ。

しかし同時に「いやいや私の人生なんて…」と、とても恥ずかしがったり、謙遜したり、なかには不機嫌そうに自分のことを卑下する人もいる。
「でも私はおもしろいと思うし、そこに魅力的なものを感じてるんだ。私みたいな人間がいることを知れば、その人は嬉しいだろうし、元気になるのに。どうやって伝えたらいいんだろう?」

そんなことを考えている時間がとてもとても長かった。
2011年の東日本大震災をきっかけにして、人の命が限りあることを痛感していたこともあり、それをなんとか形にしたい、ライフワークにしたいと思っていた。

「自分史」という言葉が浮かんできたのはその頃だ。
その言葉は知っていたが、よくは分かっていなかったし、それを仕事として取り組めるものなのかどうかも。
そんな時期、まさに神様のくれた奇跡のようなできごとが起きたのだった。

(続く)


投稿者プロフィール

柳澤史樹
株式会社 Two Doors 代表社員。
一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー。
企業研修プログラム「マインドフルカフェ」メンバー。
ライター・編集・プランナーとしても活動中。