いつの頃からか、もうさかのぼるのも複雑なのでやめておくけど、「生活」に直結することが仕事のテーマとなり、結果として今わたしも夫も、そうした仕事のおかげで生活している。
ありがたいことに毎日なにかしらのするべき仕事(タスク)があって、自分の暮らしのためにしなくてはならないこと(これまたタスク)もあって、仕事と生活の境界線はかなり曖昧ながらも、私は毎日タスクとタスクの間を行ったり来たりしながら暮らす。
最近はやっと、身の丈がわかり、無理をしなくなり(いや、時々ちょっとだけ無理してるかもしれないけど)季節の食を自分たちなりに楽しみ、映画や本に日常的に触れ、家族や大好きな友だちとの語らいを大切にしながら、それらを書き綴ることがわたしにとってこれほどまでに幸せだったのかと感じている。
ふと、25歳の自分が今の暮らしを見たらどう思うだろうか、などと考えることがある。
ダサいとか地味とか言うかもしれないし、いつまで日本にいるのかと軽く罵るかもしれないけど、健康で幸せで文化的であること以外ほかに何を望むのか、と問い返す内容まで妄想している。
昔も今も、わたしの願いは世界中の誰もが健康で幸せに暮らすことだったし、もっと本質的なところでは、誰もが同じ望みを持っていると信じる性善説主義者なのだから。
ということで25歳のわたしに伝えたい、今の暮らしについて少しずつ綴ろう。
(2019年7月18日 ブログ記事より転載)
投稿者プロフィール
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柳澤 円(やなぎさわまどか)
ライター/コピーライティング/翻訳マネジメント
社会課題と暮らしのつながりを取材し、複数媒体にて執筆。主な関心領域は食・農・環境・ジェンダー・デモクラシー・映画。企業の制作物なども実績多数。
10代からの留学を含む海外生活後、都内のコンサルタント企業でナショナルクライアントの発信を担当。多忙ながら充実の日々は2011年3月に東日本大震災を経験したことで一変、兼ねてより願っていた自然に近い暮らしへと段階的にシフトする。神奈川県内の中山間地へ移り、フリーランスライターを経て2019年、夫・史樹と共に株式会社TwoDoors設立、代表就任。取材執筆のかたわらで自家菜園と季節の手仕事など、環境負荷の少ない暮らしを実践する。書き手として、心の機微に気づく感性でい続けることを願い、愛猫の名はきび。