って聞かれて「いや、私ダメなんです」という人を探すほうが難しいよねえ?

…と思ってはいるけれども、もう40年近く前の中学生のころ、家でアニキが持っていた「HELP!」「Live at the Hollywood Bowl」のライナーノーツで強烈に印象に残った「ビートルズは将来、モーツァルトやベートーヴェンなどと並び、学校でクラシックとして聴かれるようになるだろう」というコメントが現実になったいま、本当のビートルズを知らない若者もたくさんいるそうだ。

このアナログ盤は実家にまだあるはず…探してみよう。

今はこうなってるのね。


ところで私と妻は映画も音楽も好き(昨年はようやく悲願の年間100本を達成)で、当然ミュージカルや音楽映画も大好きなのだが、かといって何でもアリではない。

俳優の演技や脚本などについて鑑賞後に話しあうのが生活の大きな楽しみである私らにとって、そこに大好きな音楽まで加わるとなると、楽曲や演奏、歌まで含めた、さらにうるさい「評論家モード」になってしまう。

そんな面倒くさいうちらが先日観たのが、2019年イギリスで制作されたファンタジーコメディ「Yesterday」だ。


ネタバレなしでちょっとだけあらすじを。

スターになることを夢見て日々歌を歌っているシンガーソングライターのジャック。幼なじみの親友でマネージャーのエリーは彼の才能を信じて献身的に彼をサポートするが、イマイチパッとしない。
そんなある日、世界中で12秒間の停電が起きる。
その瞬間に交通事故にあったジャックが目覚めてみると、なんとそこは「ビートルズ」が存在しない世界。
それを知らず何の気なしにジャックが奏でた「Yesterday」が、彼の人生を大きく変えていく…


という、発想からしてワクワクしちゃうストーリーだ。

2018年に大ヒットし、妻が不思議がるほど大泣きしてDVDまで購入した「グレイテスト・ショーマン」主演のヒュー・ジャックマンがインタビューで「ミュージカルは、曲と歌がいいのは最高だけど、悪いのは最悪だよね」と言っているのを聞いて「そうそう!まさにその通り」と思っている。

だからこそ、ビートルズの楽曲をカバーするのはもちろん、テーマにした音楽映画って、制作する身、出演する身としてはまさに一世一代の事業だと思う。
なんたってビートルズだから。

ともあれ、さっきも書いたとおり、なんちゃって評論家の私としては、それなりのこだわりをもってこのレビューを書いているわけですが、それにしてもこの「Yesterday」よくできた作品だった。

細かいツッコミどころはたくさんあるけれども、その「一世一代の事業」を「スラムドッグミリオネア」のダニー・ボイル監督や主演のヒメーシュパテル、リリー・ジェームズ(カワイイ!!!)、超人気ミュージシャンの彼(シークレットにしとこう)も含め、ビートルズが好きで好きで仕方がないというメンバーが作ってると感じられるし、個人的にはラストシーンがすごく好き。なんだかジーンとくる。

この他にビートルズをテーマにした作品では、今は亡き友人が教えてくれてDVDまで購入した名作「アクロス・ザ・ユニバース」があるが、これはまた思い入れが深いので、また機会をみて紹介しようと思う。

 
とまあ、いろいろ知ったようなこと書きましたが、やっぱり楽曲が最高だから映画もハッピーエンドで、結局それがいいという、シンプルなオチなんだけども。

でもいいんだ、なんたってビートルズだから。

投稿者プロフィール

柳澤史樹
株式会社 Two Doors 代表社員。
一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー。
企業研修プログラム「マインドフルカフェ」メンバー。
ライター・編集・プランナーとしても活動中。