備蓄食材について、ウチの場合。

コロナのパンデミックにより色んな次元の考察が脳内を駆け巡り、言葉化するにはもう少し時間がかかりそうな気がしてきました。
昨日はちょっと価値観の違う相手とのやり取りに、哀しみと疲れを覚えたりもして。

先に深刻な状況にある他国の事例を見ても、今はできる限り自分たちの行動範囲を狭めるしかないと思っています。冷静に、自宅で、自分にできることをする。

世界中を飛び交う #stayhome (家にいて)と #washyourhands (手を洗い)そして #quarantine (自粛)に限る。とても不便でストレスフルで残念で、これはこれで色々問題もあるんだけど、でも誰でも誰かの大切な人であるはずなので、こういうとき慎重でいることの重要性を優先したい。

しかしそうなるとすぐにいきつく問題は「食料」です。別に買い占めるつもりがなくても、大勢が大量買いすることで、各地こういうことが起きていると聞きます。

親戚メンバーのLINEグループで共有されたある日あるところのスーパー。真面目に仕事して帰宅した人にこれはキツい。

災害などがあると更新される「食料備蓄」に関する農水省の動画やガイドラインは読んだことありますか?ひと通り目を通してますが、ほんとこれ、何をどう見てもピンときません。(関係者の方には申し訳ないのですが)参考にできることはほんの一部分しかなく、住居スペースや仕事の事情などによっては、次元が違うほど違和感を覚える人も少なくないと思います。

個人的には以前、東日本大震災のあとにクッキングアドバイザーの鈴木佳世子さんから「防災クッキング」を教えていただき、それをずっと日常的に実践してきました。

ご自身も阪神大震災で被災した経験がある佳世子さんのお話はとても現実的だし、日々お料理する人や1〜2人暮らしの現実も理解してくれてるので、そのとき教えていただいたことはTABI LABOgreenz.jpで記事にして伝えさせてもらいました。今回の行動自粛は防災と少し違う観点でもあるけど、食材の備蓄については共通するところもあるのでぜひご覧ください。

以来すっかり習慣化した一番大きなポイントは「普段食べているもの」と「備蓄食材」の差を広げすぎないことだと思っています。つまり「普段から少し余分に食材をキープする」こと、もしくは、「普段の食事に保存がきく食材を活用する」こと。言ってみればそれだけの工夫だけど、でも習慣化できていると今のような状況でもとりあえず食料に関しては慌てずに済むので、結果的に安心材料になるわけです。

なかでもハンパない心強さを感じるのは「乾物」「発酵食」の活用。もうね、正直この2つの存在に尽きますよ、保存食の極みは。少なくとも我が家の答えはここに至る、と実感しています。

カラカラに乾きながらも生きて食となる乾物と、静かにゆったり変化しながら命をつなぐ発酵食。まさに静と動。これを買ったり作ったりして補給しつつ、日常的に消費するのがウチの備蓄食材です。

ちなみに前途した農水省の資料では、この「日常的に在庫を切らさずにいる備蓄」のことを「ローリングストック」という名称で発信していますが、これそのまま英語で言っても通じない、たぶん、なんのこっちゃ?だと思う。さっき「ピンとこない」と書いたのはこういうことで、変な名前なんてつけなくていいから、日本の住宅事情を考慮して、且つ、レトルトではない備蓄について発信してもらいたいと強く願うわけです。どうかご関係者の方、まじでちゃんと検討してください、お願いします。

しかしわたし自身、計画的な食材管理やルーティン化させた買い足しやパターン化した消費なんぞは全くもってしない性質のため今回さすがに少し一般的な備蓄食を買い足しました。
◉ 乾麺:(お米は親が米農家なので買わずに)うどん、そうめん、そば、パスタ
◉ 缶詰め:鯖の水煮、トマト缶、煮豆
◉その他、大好きな生産者さんたちのパンや野菜や発酵食品など。

そしてこちらも↓

こちら愛知の名産、キリマルラーメン。自然食屋さんで見たことある方もいるかもしれませんね。

食べ方は、波打つかちかちの麺を熱湯で茹でて粉末スープで食べる、サッポロ一番的なあれです。
ただ、キリマルラーメンは原材料にこだわっていて、小麦も国産だし(大半は地元産でもあるらしい)、豆乳や米粉を使ってるので、それがしみ出た茹で汁をスープに使うのがおいしく作れる。
ということは、お湯も最小限で済むし、鍋もひとつでOK。
そしてなんといっても、着色料や保存料などの添加物が不使用。すごい!

(うちは大抵このオリジナルしょうゆ味なんですが、他の味によっては無添加ではないかも)

というか、そういうのすべて抜きしても、おいしいのです笑。懐かしい味わいがして、我が家では、忙しくてパパッと済ませたい時の出番とはいえ、わりとホッとする存在。炒め野菜や卵や海苔なんかを乗せて、けっこう喜んでいただいてます。


いつもオリジナルを5食入り1パック。たまーに食べるって感じだったけど、今回2パック買いました。10食分。ハマって連日食べ切っちゃわないように気をつけねば笑。
 

 
 

投稿者プロフィール

柳澤円
柳澤 円(やなぎさわまどか)
ライター/コピーライティング/翻訳マネジメント
社会課題と暮らしのつながりを取材し、複数媒体にて執筆。主な関心領域は食・農・環境・ジェンダー・デモクラシー・映画。企業の制作物なども実績多数。
10代からの留学を含む海外生活後、都内のコンサルタント企業でナショナルクライアントの発信を担当。多忙ながら充実の日々は2011年3月に東日本大震災を経験したことで一変、兼ねてより願っていた自然に近い暮らしへと段階的にシフトする。神奈川県内の中山間地へ移り、フリーランスライターを経て2019年、夫・史樹と共に株式会社TwoDoors設立、代表就任。取材執筆のかたわらで自家菜園と季節の手仕事など、環境負荷の少ない暮らしを実践する。書き手として、心の機微に気づく感性でい続けることを願い、愛猫の名はきび。

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2 Comments

  1. 浅野幸宏

    素敵な記事をありがとうございます😊
    参考にさせて頂きます。

    • 柳澤史樹

      浅野さん、ありがとうございます!ぜひ試してみてくださいね。